「考える技術・書く技術」を読みました![書評]


前回に続いて鉄板書籍の『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則
を読んだので忘れないように書いていたことをメモしておきます。
この本のテーマは、

  • 主たる考えとその展開を明確に表現する
  • 主たる考えをサポートする補助の考えを論理的に位置付ける

ためのプロセスを整理することだそうです!


書く技術

😀 ピラミッド構造とは?

頭の中での理解のプロセス

  • 理解度を高めるために情報はいくつかのピラミッドグループに並び替えられる
  • 理解の作業を助けるために「伝えるべき考え方はピラミッド型に構成すべき」
  • ピラミッド型の構成とは、論理に紐付いたグループ化の姿を伝えてそれぞれのこと象を伝える

ピラミッド構造の作り方

全体を要約する考えを述べ、個々の考えを1つひとつ説明していくようなトップダウンの配列を作る必要がある。
この配列はボトムアップで考えていく。

(例) 文章の構築プロセス:

  • 論理的にグループ化して文章をまとめた段落を作る
  • 段落をグループ化して章を作る
  • 章を集めて全体の文章を作る

ピラミッド構造のチェックポイント

各々のメッセージをピラミッド型に並べてチェックポイントを徹底させることを繰り返すことで、ピラミッド構造を構築できる。

  • (1) どのレベルであれ、メッセージはその下位グループ群を要約するものであること
  • (2) 各グループ内のメッセージは、常に同じ種類のものであること
  • (3) 各グループ内のメッセージは、常に論理的に順序づけられていること

🎂 ピラミッドの内部構造フレーム

  • 縦の関係性 => Q&A形式の対話スタイルになる
  • 横の関係性 => 演繹的論理、または帰納的論理
  • 導入部 => ストーリー展開

🐠 ピラミッド構造の作り方

トップダウン型アプローチ

  • (1) ピラミッドの頂点に主題を書く
  • (2) 上位に対する「疑問」を出す
  • (3) 疑問に対する「答え」を書き出す
  • (4)「状況」を明確にする。納得感があるかをチェックする
  • (5) So What?(それで何なの)と問いかけて、問題の引き金を探し出す
  • (6)「疑問」と「答え」をチェックする

ボトムアップ型アプローチ

  • (1) 言いたいポイントをすべてリストアップする
  • (2) それらのポイントどうしにどんな関係があるかを考える
  • (3) 結論を導き出す

初心者向けのアプローチの手順

  • (1) トップダウン方式で考えを整理する
    • 状況、複雑化、疑問、答えなどの要素を明らかにする
  • (2) 導入部を考える際には、「状況」をスタートポイントとして利用する
  • (3) 導入部を通して考えることを省略しないでください
    • 伝えるべき自分のメッセージにのみ集中する
  • (4) 導入部では出来ことを時代順、経過順に並べる
  • (5) 導入部の記述は、読み手がすでに知っている事項に限定する
  • (6) すべての「キーライン」を確実にサポートする

🏀 導入部の構成について

導入部とは?

  • 知識を与えるためではなく、思い起こさせるためのものである
  • 物語構成の3要素「状況、複雑化、解決」が含まれる
  • 導入部の長さは読み手が同じ土俵に立っていると確信できるくらいの長さ(主題の難易度によって変わる)

導入部の構成

  • 状況
  • 複雑化: 安定化した状況の変化のこと
  • 疑問: 複雑化で生じる疑問点
  • 答え: 疑問に対する答え

導入部における疑問点

  • 状況をどこから始める? => 読み手が理解し、合意できる部分から始める
  • 複雑化とは何か? => 状況の変化、問題に近い
  • キーラインとは?
    • 主ポイントに対して発せられる新しい疑問に対する答え
    • 読みてが読み始めて約30秒で、あなたが何を言おうとしているのか、その全体像をつかむことができる

😎 演繹法と帰納法

帰納法は特殊な事例から、一般的な法則を推測すること。演繹法は一般的な法則から特殊な事例を推測することです。
ピラミッドの同レベルは、演繹法か帰納法のどちらかで構成させる。できるだけ帰納法を使うべきである。

演繹法とは?

次の要件を満たすもの。

  • (1) 世の中の実在する状況について述べる
  • (2) 同時に世の中に実在する関連状況について述べる
  • (3) 2つの状況が意味することについて述べる

帰納法とは?

いくつかの異なるもの(考え、出来こと、事実)が何らかの点で似ていることに気付き、それらをひつのグループにまとめ、類似点についての意見を述べること。
言い換えると、「メッセージを一くくりにして一語で表すこと」。

🐹 構成を強調する工夫

読み手に対する視覚的効果として働き、すばやく理解することを助ける。

見出しを使う

見出しを使うことでそれぞれのグループの考えを表現する。

  • (1) それぞれのレベルで、見出しがひとつだけで終わってはならない
    • 見出しはピラミット中の各レベルの構成を示すものである
  • (2) 類似の考えはパラレルに表現する
    • グループ内のメッセージは同じ種類のものですので、類似性を強調する
  • (3) 見出しは考えの本質的部分の表現にとどめる
    • 見出しは内容を気付かせるためのもの、支配するものではない
  • (4) 見出しを本文の一部とみなさない
    • 見出しは読み手の目に訴えるもので、注意深く読むものではない
  • (5) 見出しの各グループを事前に紹介する
    • 後に続くメッセージを明示し、グループ全体として伝えたい考えを明確にする
  • (6) やりすぎない
    • 見出しは、メッセージの区分けが読み手にとって楽に理解できるために使う

いくつかの手法

  • アンダーラインを使う
    • アンダーラインは徹底的にポイントの絞込を行い、演繹法または帰納法的論理展開に必要な説明に制限する。
  • 数字インデックス
    • 読み手の集中を阻害するので、見出しと数値インデックスを併用してすばやく読み手を導く。
  • 行の頭下げ
    • 文章が短いときに、グループを視覚的に表すために用いる。とういつしたスタイルを用いるとよい。

考える技術

🎃 自分の文章を批判的に見るためのルール

自分の文章を客観的・批判的に見ることで、よりよい文章を書くことができるようになる。

  • (1) グループ内のメッセージの順序が正しいかどうかを問う
  • (2) 問題解決プロセスの具体的根拠は何かを問う
  • (3) 自分の考えについて、その要約メッセージは何かを問う
  • (4) 自分の考えを表現する文章表現がこれでよいかどうかを問う

👽 グループ内の順序

グルーピングの手法は次の3つ。

  • ある結果の原因を特定する
  • 全体を部分的に分ける
  • 類似のもので分類する

Grouping

その順序付けの手法は次の方法が考えられる。

  • 演繹の順序 (大前提、小前提、結論)
  • 時間の順序 (1番目、2番目、3番目)
  • 構造の順序 (北から南、東から西、等)
  • 序列の順序 (一番重要なもの、2番目に重要なもの、等々)

順序構成をチェックすることが、グループ化が妥当であるかどうかの見極めに重要となる。

🗻 問題解決プロセス

関連分析マニュアル

関連分析マニュアルとは、論理的なつながりをもつ一連の疑問に対して答えていくことで問題解決を行うアプローチである。
次の質問に対する答えを図表に書き出す。

  • (1) 問題は何か?
  • (2) 問題はどこにあるのか?
  • (3) 問題はなぜ存在するのか?
  • (4) 問題に対し何をできるのか?
  • (5) 問題に対し何をすべきか?

問題の定義づけ

  • 今、自分はどこにいるのか?
  • 将来、自分はどこに行きたいのか?
  • この2つの違い

ロジックツリーとは

問題の原因を図表に表す手法をロジックツリーという。次の3つの方法を使って構築できる。

  • WHYツリー => 原因追求を行うためにWhy?を繰り返す
  • HOWツリー => 問題解決を行うためにHow?を繰り返す
  • WHATツリー => 要素分析を行うためにSo what?を繰り返す

🐞 記述の要約

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  • 一連の行動によって得られる期待成果を記述することによって行動すべしというメッセージを要約する
  • 互いの状況の類似性が何を意味するのかを記述することによって状況はこうであるというメッセージを要約する
    • 構造の類似点を見出す、関係をイメージ化する

行動の結果を述べる場合の注意点

  • (1) 同一のステップが複数の箇所に記述されていないか?
  • (2) 誰かが行動を起こす様子をイメージできるか?
  • (3) 上のステップはサブステップから生じるものか?
  • (4) 同じ主題を維持できているか?

🍄 読みやすい言葉に置き換える

  • (1) 言葉からイメージを作り出す
  • (2) イメージを言葉にコピーする

🚕 構造がない状況下での問題解決

特定の事例を引き起こした原因や法則を説明する仮説を立て、仮説が正しければ観測されるべき別のこと象を調査・検証していく手法を「不明推測法」と呼ぶ。

演繹法、帰納法、不明推測法はスタート地点によって使う場面が変わる。

🍣 参考リンク

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